東京丸の内の無機質な高層ビル群に佇む三菱一号館。 私にとって、ここは既視感(デジャブ)と未視感(ジャメヴ)を感じさせる空間だ。
庭園を散策していると、まるで“日本ではない感覚”になり、かつてミュンヘンを訪れた時の感覚を覚えた。「既視感」である。
更に、明治時代の面影がある建造物からは、肉眼では見た事のない過去も感じられ、既視感と未視感の両方の感覚を味わった事になる。
昨今話題であるVR技術を使わずに、東京のど真ん中で「空間と時間を越えた疑似旅行」を体験できる。 この業の中にこそ「にぎわいのツボ」があるのではないだろうかと考えている。
< にぎわいアドバイザー 池澤守の “ちょっと一言” >
“過去を懐かしむノスタルジア”と“新しもの好きのネオフィリア”。相反した二つの心。人はそれを響き合わせることで空間を感じ取っているのです。