「にぎわい空間研究所」は、リアル空間にしかできない新しいビジネス価値の在り方を研究します

第9回「“突出した武器”が集客をつくる」
Mini Column

第9回「“突出した武器”が集客をつくる」


2019.06.18facebook

写真1
 
 昭和39(1964)年に開園した大型レジャーランド、よみうりランドは平成6(1994)年をピークに来場者が減少し始め、古く寂れた遊園地というイメージが定着してしまった。しかし近年は、首都圏最大級のイルミネーションを実現したことにより、大人気スポットへと生まれ変わったのだ。

 関東で最初に思い浮かべるテーマパークといえばディズニーランドだろう。昭和58(1983)年にディズニーランドが開園したことによって、その他の遊園地は厳しい状況に追いこまれてきた。その中で、よみうりランドは平成21(2009)年冬からスタートしたイルミネーションという “突出した武器”によって、集客を大きく取り戻したのだ。

 日中は郊外の遊園地というイメージのままであるが、夜は600万球のLEDを使って幻想的な世界を作り出し、人気スポットへと変貌する。私も日中に遊びに行くならディズニーランドを選ぶであろう。しかし、夜にどこかレジャーランドに行きたくなった場合には、よみうりランドが選択肢に入ってくると思う。

 何かひとつ突出した武器を持つ。その武器がにぎわい空間を生み出すことを、よみうりランドは証明したのである。
< にぎわいアドバイザー 池澤守の “ちょっと一言” >
インスタ映えが生み出す話題性は、SNS時代ならではの現象です。人々は今、モノよりも、コトよりも、“映え”をこそ、消費したがっているのです。

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