今、新型コロナウイルスが全世界で猛威をふるい続けています。人々の尊い命を守るために治療にあたっている医療従事者の方々をはじめ、最前線で活動されている方々に心より感謝を申し上げます。
新型コロナウイルスの襲来によって、人類社会では命を守ることを最優先とする行動変容が起きました。感染拡大を防止するために、リアルな交流の場は大幅に制限。リモートでのコミュニケーションが促進され、デジタル化やオンライン化、AI化などが一気に進み始めました。今、社会は新たな常識が支配する「ニューノーマル時代」へと突入しているのです。
にぎわい空間研究所では、これまでリアル空間ビジネスの活性化に挑戦するファーストペンギンたちを追い、研究活動を展開してきました。既存の商習慣にとらわれない革新的な発想と先端のICTを駆使したビジネスモデルを創出するファーストペンギンたちは、今、この状況においても歩みを止めず、ニューノーマル時代に向かって、力強く挑み続けているのです。
その動きは、屋外でのテイクアウト販売やリモートオフィスの需要に向けて未活用空間を流通するシェアリングエコノミーの領域、非接触での賃貸住宅の提供と遠隔による業務推進を実現する不動産テックの領域、そして、オンラインイベントの開催やイベントコンテンツの商品化に取り組むエンターテインメントの領域などで、同時多発的に起きているのです。本稿では、こうしたファーストペンギンたちの果敢なる挑戦の一端をご紹介いたします。
WHO(世界保健機構)は、新型コロナウイルス感染症が長期にわたり対応しなければならない疾病となる可能性を指摘しています。だからこそ、新型コロナウイルスと共存する“Withコロナ社会”を前提としたリアル空間ビジネスのあり方が求められているのです。にぎわい空間研究所では、ファーストペンギンの方々と協働しながら、Withコロナ社会に求められる知見を広く共有すべく活動を続けてまいります。
今、人々は閉塞的な日々を耐え忍びながら、リアルな触れ合いの復活を切望しています。私たちはそうした切実な願いに応えなければなりません。Withコロナ社会に適応するリアル空間ビジネスの“ニューノーマルモデル”を創出すべく、共にがんばっていきましょう!
【シェアリングエコノミー領域】
軒先
スペースシェアサービスを展開する
軒先では、店舗経営者への支援として、臨時休業中の店舗前などの屋外スペースを手軽に貸し出せるサービスを開始。通常は使用料金35%となるシステム使用料を0円とする。催事中止や飲食店休業で納品・販売できなくなった食材の販売、空中階飲食店のテイクアウトなどをマッチングできる物件を提供していく。【令和2(2020)年4月20日発表】
出典:
https://business.nokisaki.com/pages/20200420
SPACEMARKET
スペースシェアサービスのデジタルプラットフォーマー、
SPACEMARKET(スペースマーケット)では、リモートワーク時に必要とされるサテライトオフィスの整備を開始。全国13,000件以上のスペースから企業の条件に合わせてオフィススペースの提案を行う。ICT機器の導入はNTT東日本が支援。最短即日で契約可能な手軽で安全性の高いサテライトオフィス空間の提供を目指す。【令和2(2020)年4月24日発表】
出典:
https://spacemarket.co.jp/archives/14224
【不動産テック領域】
OYO LIFE
スマホひとつで契約可能な賃貸住宅サービス
OYO LIFE(オヨライフ)では、医療従事者向けに無料で賃貸住宅物件を提供。東京をはじめとする一都三県にあるOYO LIFEの空き部屋約500室が対象。無償提供数は50室。また、一般で早急に住宅が必要な方にも共益費・光熱費込み月額5万円で提供。非接触が求められる状況で、オンラインでの契約から入居退去が可能で多くの部屋が家具付きのOYO LIFEの利点が発揮されている。【令和2(2020)年4月24日発表】
出典:
https://landings.oyolife.co.jp/coronasupport
不動産テック協会
ITの活用によって不動産業務の効率化を推進する
不動産テック協会では、不動産取引に関するオンライン化のウェブセミナーを開催し、リモートで業務や営業が可能なシステムの導入を後押ししている。不動産テック業界の各社は、現場を訪れなくても賃貸物件の様子を確認できるVRによる内見やウェブでの賃貸契約、クラウドのシステムで業務や営業の効率化を図るサービスの導入を積極的に提案している。【令和2(2020)年4月28日発表】
出典:
https://retech.doorkeeper.jp/events/106239
【エンターテインメント領域】
Rhizomatiks
高度なデジタル技術を駆使しながら幅広い領域で表現活動を展開するクリエイター集団、
Rhizomatiks(ライゾマティクス)。新型コロナウイルス拡大が続くなか、アーティストやクリエイターが「今だからできること」を模索したオンラインイベント “Staying Tokyo”を4月3日から毎週開催。【令和2(2020)年4月2日発表】
出典:
https://staying.super-flying.tokyo
また、大人数でのオンラインコミニュケーションの新しい可能性を探る実験的なプロジェクト “Social Distancing Communication Platform”も打ち出した。【令和2(2020)年4月発表】
出典:
https://rhizomatiks.com/sdc_platform/
Naked.Inc
幻想的な映像表現によるプロジェクションマッピングイベントを展開する
Naked.Inc(ネイキッド)。中止となった『FLOWERS BY NAKED 2020 −桜− 世界遺産・二条城』の映像をVRコンテンツとして商品化。スマホ向け紙製VRゴーグル「Auggle S2」とのセットで販売した。【令和2(2020)年4月20日発表】
出典:
https://naked-inc.stores.jp